塩ビタイルのメリットデメリット

さて、それでは塩ビタイルはどういう時に選択すればよいのか?

その参考にしていただきたい内容となります。

塩ビタイルとCF(クッションフロア)は施工費が安い

CF・塩ビタイル・フローリングの大きな違いはその厚みです。

CF・・・1.8mm~4.5mm

塩ビタイル・・・2.5mm~3mm

この二つは非常に薄いので既存のフローリングに上貼りできてリフォーム費用を抑えることができるのがメリットです。

フローリング・・・12mm~30mm

フローリングはCFや塩ビタイルと比べると5倍から10倍程度厚いので基本的に張替が必要になります。張り替えるとなると既存フローリングの処分費等が発生してその分のリフォーム費用が高くなってしまいます。

では耐久性はどうなのでしょうか?

塩ビタイルは耐久性に優れている

CFも塩ビタイルも施工費は比較的安いですが床材としての耐久性としてみた場合は塩ビタイルの方が優れています。

CFは表面を押すとへこむ素材なので長期間重い家具等を置くと跡がついてしまいますが、塩ビタイルも弾力性はありながら重たいものを置いても跡が残りにくい素材となります。退去ごとに張り替える費用がかかるので中長期的には塩ビタイル仕上げの方が現状回復費用を抑えることができます。

メンテナンス費用が安い

実は塩ビタイルは一枚ずつ張り替えることができるのでタバコの焦げ跡(最近は室内での喫煙不可の賃貸物件が大多数にはなりました)を修復するときCFとフローリングは部分的な補修はできない(小さなものであればフローリングはリペアできることもあります)ので一面の張替が必要になります。

こういうことまで想定すると塩ビタイルが優れモノということがお分かりいただけるのではないでしょうか?

塩ビタイルは完全無欠?

塩ビタイルはトイレ、脱衣所には向いていない?

フローリングに比べると耐久性に優れていて、新築物件なんかですとトイレや脱衣所に使用している物件を目にします。しかし張替の時は便器の脱着が一緒に必要になるので、CFが一番向いています。CFは便器の形状に合わせてカッターで切れるので張替がとても簡単です。さらにCFは横幅1.8mのロール状がメーター単位になっているので狭い箇所なら繋ぎ目無しで防水性高く仕上がります。このように先のことも考えるとトイレや脱衣所の床は汚れやすいので張替が簡単なCFを使用するほうが良いのです。

ところで弱点は?

ポリ塩化ビニルは熱に弱い

ポリ塩化ビニルは熱に弱く温めると膨張するという特徴があります。ですので最近当たり前になってきた床暖房があるお部屋での塩ビタイルやCFの利用は個人的にはお勧めしません。確かに強力な糊を使えば熱による膨張を防げますが、いざ張替をしようとすると下地のコンパネまで一緒にめくってしまうリスクがあります。熱に弱いとは言っても電気カーペットで膨張するようなことはないのでご安心くださいね。

マンションだと床の音が気になりますよね?

塩ビタイルには遮音効果がない

CFやフリーリングには遮音効果がある商品は販売されておりますが塩ビタイルには残念ながらないんです。

最近の分譲マンションは管理規約で遮音制限がうたわれているのがほとんどです。

この場合は置床工法という方法で床の下地を仕上げれば遮音することができます。

この辺のことは施工会社が理解していると思いますので、管理規約を準備してから相談されると良いかもしれません。

リフォームを希望されるときは色々な特徴、メリット、デメリットがありますので、物件の状況に合わせて中期又は長期的に考え施工個所に応じて床材を使い分けることをお勧めします。

それにしても建築部材の高騰は何とかならないものですかねぇ~。。。

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